創作童話         鳥になったまこちゃん

なんだか、モヤモヤと白い湯気がたって、暖かい空気が、フワーとまこをつつんでくれます。

谷川の、すぐそばに、ひときわ、湯気が、モウモウとたちこめている所があります。

ここは、野鳥達だけが知っている温泉なのです。

いる、いる、ツグミシジュウカラキジバトヒヨドリアカゲラ、モズ、ウグイス、ウソ、キジもいます。

キジバトは木の梢に止まり、美しい羽を広げて、いっしょうけんめい羽づくろいをしています。

シジュウカラはツツピーツツピーとさえずりながら谷川をあっちにいったり、こっちへきたり、忙しそうです。

キジは、枯草のざぶとんのなかで、目をとじて、気持ちよさそうに昼寝をしています。

 首にピンクのネックレスをしているウソは高い梢でフィッフィッとさえずり、まこを歓迎しているようです。

活発に遊んでいる鳥たちから、離れて、黄色や、緑色、空色のまざった、ひときわ、はなやかな羽が見えます。

「わーきれい、あの鳥、なんていうの?」

「インコさ」

「え?インコって、おうちで、かごに飼われている鳥でしょう、こんな山の中で、暮らせるの?」

「小さなかごが、いやになって、逃げだしたのが、みんなここに集まってきたのさ、

インコたちは、まだ遠くまで飛ぶのは、慣れていないので、ここの近くのえさは、インコにゆずってあげるんだよ」

まこは、お庭にくる野鳥たちは、食べ物を取りっこして、けんかばかりしているので、こんなに仲良く暮らしているなんて驚ろいてしまいました。   続く