2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

母と息子のセンチメンタルジャーニー

15 全日空468号に搭乗する。席は相変わらずガラガラだ。無事羽田に定刻の午後4時40分に着く。ここで3月3日、午前5時まで待たねばならぬとあって、トムはホテルを予約していた。 Tail wind ザ ロイヤルパークホテルと呼ばれるホテルに私たちは、相変わらず出…

母と息子のセンチメンタルジャーニー

14 3月2日の朝、私たちは水釜を後にした。タクシーの運転手は女性で、如才のない素敵な女性だ。彼女は水釜で生まれ育ってずっとそこで暮らしていたと言う。年より若く見えるけれど、67歳と聞いてトムは自分と同じ歳だと興奮し、もしかしたら昔の彼女だったか…

母と息子のセンチメンタルジャーニー

12 2月もそろそろ末になった。ある日、私はトムに真面目にバケーションの話を切り出した。 彼は私の期待に反して、アメリカに予定通り帰るという。ガールフレンドの家に金を払って寄宿する身にとって、親が金を払ってタダで、それも好きな沖縄でのバケーシ…

母と息子のセンチメンタルジャーニー

12 他のタクシーで那覇市のデパートに行く。浴衣が欲しいというトムの希望で、着物売り場で浴衣を探すが、いくら常夏の沖縄でも流石に2月末に浴衣は売らぬようで見当たらぬ。手ぶらで出てきた私たちは暫く平和通りをぶらついた後、タクシーでホテルに向かう…

母と息子のセンチメンタルジャーニー

⒒ ある日は、タクシーを雇って、一日島巡りすることにした。 年配の運転手があちこち連れて行ってくれる。沖縄の明治村みたいなところでは、昭和の時代に私たちが見たような沖縄の生活が再現されているのが懐かしかった。 最後に、那覇のデパートに行って、…

母と息子のセンチメンタルジャーニー

10 荷物を解きながら、相変わらず肩にした携帯に話かけていたトムが、”ほら、ジムだ、“と携帯を手渡す。 携帯から聞こえてくるジムの声は相変わらず愛想が良く、朗らかだ。 朗らかに彼は言う。改装の方はなかなか進まないでいる。なんでも大工に依れば、4…

母と息子のセンチメンタルジャーニー

8 翌朝、埠頭に来て、待合室に座っていると、昨日のレストランの主人が、わざわざ待合室まで、お盆にお茶を持って来て下さった。感極まった私は丁寧にお礼を言う。昨日別れる時、”お互い、苦労しましたね、“と言って別れたが、 彼も私のことを、苦労を分け合…

母と息子のセンチメンタルジャーニー

8 話をしながら彼一人が仕切るレストランの仕事はゆっく り進む。その間、若いグループが一組入って来て、ますます仕事の量が増える。 丁度その時、店員らしき若い女性が入って来て、私たちの方が、ホッと、安堵の一息をつく。お互いの身の上話もほぼ終わり…

母と息子のセンチメンタルジャーニー

7 鹿児島駅の案内所で聞いた、マリックスラインと言う船会社の埠頭までタクシーを飛ばす。 閑散とした広い取扱所で沖縄行の船のことを聞く。クイーンコラルと言う船は明日の午後5時でなくては出ないと、言われて、一等室の予約をして、外に出る。 トムがア…

母と息子のセンチメンタルジャーニー

6 四万十川の川口の駅を車掌に聞いたら、中村という駅で私鉄に乗り換え、窪川という所で降りなければならない、と言う。 中村に着いた。二人分の切符、3千60円を払って、窪川まで行く。そこからトムが予約した安住亭というホテルにタクシーで行く。日本式…

母と息子のセンチメンタルジャーニー

そのため、ジムには「Grand canyon echo グランドキャニオンのやまびこ」と綽名をつけてやった私だが、同じ所作をして返事の遅いトムは差し詰め、「Whales’ sleep-talkくじらの寝言」か。 思い出したのがトムの大荷物だ。宿で荷を解いて初めて知ったのだが、…

母と息子のセンチメンタルジャーニー

4 “東横イン 通天閣”と伝えたタクシーの運転手は、とある街角で私たちを降ろし、”これ以上タクシーは入れない“ と言って行ってしまう。歩行者天国(と言ったかな?)なのだろう。 降ろされた私たちの側を通りがかった、またもや中年の男性に東横インの所在地…

母と息子のセンチメンタルジャーニー

3 構内の案内所を探す。昔は「みどりの窓口」といったものだが、今は「ナントカ案内所」で、新幹線の大阪までの座席予約を取る。富士山が見えるといいな、とトムが言ったので、進行中右側の窓に目を向けていたが、残念ながら見ることは出来なかった。 車中…

母と息子のセンチメンタルジャーニー

2 冬の季節の為か、相当揺れた飛行機は、ロスアンゼルスで1時間以上遅れて出発したにも拘わらず、到着予定時間より30分ほど早く羽田に着いた。全日空と提携しているらしいユナイテッド航空機は、いつものことながら、 ちゃんと予定通りに運んでくれる。カウ…

Mrs Reikoの日本旅行記「母と息子のセンチメンタルジャーニー」

家を修繕しようという話が息子夫婦の間で持ち上がった。家といっても私が住むそれは、トレーラーハウスを二つ併せた、いわゆるダブルトレーラーだ。 次男の家の目の前に、それこそ、スープの冷めない距離に控えたその「家」は、床はぎしぎし、あちこち雨漏り…

ヒマワリ

太陽の動きにつれて方向を追うように花が回ると言われるヒマワリ、向日葵、日回りと表記されることもあり、また、ニチリンソウ(日輪草)、ヒグルマ(日車)、ヒグルマソウ(日車草)、ヒマワリソウ(日回り草)ですが、花だけが回るのかと思ってましたが、…

ミョウガ

家の廻りの食料自給がしばらくストップしていたけど、久しぶりにミョウガが出てきました。 今はあまり聴かなくなりましたが、ミョウガを食べると物忘れする、と親が良く言ってました。この説には科学的根拠はないそうです。 俗説の由来を見つけました。 諸説…