ヤンキー老人ホーム体験記

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ホームのマネージャーは、マックとドッテイという夫婦で、彼らの下に男女2人、ケリー〔女〕とデヴィッドが、オフィス勤務だ。

 マックはユダヤ系のアメリカ人で、ドッテイはフィリピン人だ。

相当の齢になってからの結婚という2人には、それぞれ別なEx(元相手)との子供たちがいる。

他にはシェフのジョンとドライヴァーのラルフが居て2人とも50台の愛想の良い白人だ。

それからダイニング・ホールで働くウエイター、ウエイトレスが5・6人にメイドが4人ほどで、この人たちは、フイリッピン、メキシコ、インド等から来た、私と同じ、異国を故郷とする人たちだ。

みんな愛想が良く、人当たりの良い人たちである。

 ドライヴァーと言うのはホーム所属のミニヴァンを運転して、週決めで、病院、商店、シニアーセンター・シチズン・などに行きたい人たちを連れて行き、迎えに行く役だ。幸いなことにいまだに運転する私は、車を持って来ているので、このミニヴァンにお世話になったことは無い。

 入居して最初のランチのためダイニング・ホールに行った。

ホテルだった頃のダイニング・ルームをそのまま受け継いだと見え、広い立派なホールに数十台の丸いテーブルが置かれ、キッチンの近くにはサラダ・バーがあり、スープの鍋の側にサラダの材料やドレッシングが氷の上に置いてある。

 12時から始まるランチのホールは殆ど満員で、私は何処に座れば良いのか、一瞬迷った。

マネージャーたちが座っているテーブルからマックのワイフ、ドッティが立って来て、私を3人の老女たちが座っている、とあるテーブルに連れて行き、紹介して座らせた。

   続く