Mrs Reikoの 長編小説   戦争花嫁                              

           道ならぬ恋     ジョージア州 21

明日出発という夜、瑤子は頼子の家に行って洗濯をして来る、と家を出た。

グリーソンは仕事でおらず、洗濯を終えて暫く頼子と話しをした後、最後の別れを告げてその家を出た彼女は、真っ直ぐ家に帰らず、途中の工場に車を着けた。

彼女の車を目ざとく見つけた彼は、すばやくドアを開けて入ってきて瑤子をかき抱いた。

そして、離れた所に止めてあった彼の車に彼女を抱いて行くと、また彼女を強く抱きしめ、その顔にキスを降り注いだ。

それから、二人は狂おしく交わった。彼女は、やがて体を起こし、“Good bye,”と叫んで車から走り出た。

家に着くと十二時を過ぎており、そっと顔を洗った瑤子は、先に寝ていたアンディの横に身をすべり入れた。

その動作に目を覚ました彼は、くるりと瑤子に背を向けて眠りに入った。